核兵器禁止条約で日本が反対した理由のわかりやすい解説

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核兵器禁止条約が採択されたことによって、核兵器の是非がネット上でもさかんに議論されています。この条約で日本は反対したので批判も多く見られました。

ですが、日本は今も核廃絶に前向きなので、「唯一の被爆国としての義務を~」といった意見は的はずれです。この記事では、日本が核兵器禁止条約に反対した理由を岸田外務大臣の会見記録を参考にして、分かりやすく解説していきます。

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日本が核兵器禁止条約に反対した理由

岸田外務大臣会見記録を参考に、私なりに日本がなぜ反対したのか考えてみました。めちゃくちゃ長いので重要な部分を抜粋します。

現実に核兵器国の出席は1国もありませんでした。また我が国として,我が国の今申し上げたような主張,こういったものを満たすものではない,こういったことが明らかとなりました。こういったことからこうした会議のありようは,「核兵器のない世界」に対して現実に資さないのみならず,核兵器国と非核兵器国の対立を一層深めるという意味で,逆効果にもなりかねない

日本が”賛成しなかった”のは核保有国が参加していないこと、そして日本が主張してきたことが入っていない、ということが理由でしょう。要するに机上の空論だからですね。

しかし、ここで一つの疑問が生まれます。それは何故棄権ではなく反対だったのか、ということです。日本は今まで核兵器の廃絶を叫んできました。

にも関わらず、この核兵器禁止条約に反対するというのは、一見すると矛盾しているように見えます。しかし、反対する理由も会見記録から読み解くことができます

核兵器国と非核兵器国がともに参加する枠組み,これをしっかりと,これからも辛抱強く努力することこそ,現実的であり,「核兵器のない世界」に向けての最短の道であると信じています。

 

核兵器国と非核兵器国の対立を一層深めるという意味で,逆効果にもなりかねない

つまり、核兵器を持っている国と持っていない国が共に参加し、一緒に核兵器のない世界を作っていくことが重要だ、ということです。

上で述べた通り、核兵器禁止条約は核保有国が参加していません。そういった条約を採択することは保有国と非保有国の対立を深める可能性があるので反対なのです。これで日本が反対した理由が分かりましたね。

 

日本は核兵器の廃止に反対していない

日本は核兵器禁止条約に反対だ、ということだけが大々的に報じられているので勘違いしがちですが、日本は前向きに取り組んでいます。

実は日本主導で核廃絶決議案というものが23年連続で提出されていて、賛成した国は核兵器禁止条約よりも約50カ国多いです。

法的拘束力が無いなどの問題はありますが、昨年は初めてアメリカが賛成したりと日本もそれなりに努力しているということも分かって欲しいです。

ちなみに、何故かこのことは核兵器禁止条約に比べて扱いが小さいです。産経ニュースでも最後に少し載せる程度。

一方、日本主導の核兵器廃絶決議も27日、167カ国の賛成を得て採択された。同種の決議採択は23年連続。核拡散防止条約(NPT)体制の強化を求めており、米国は賛成したが、中国とロシア、北朝鮮、シリアの4カ国が反対し、英仏など17カ国が棄権した。

 

 

まとめ

日本政府の考えは時間がかかっても核保有国の理解を得て、一緒に核なき世界を作っていくことが現実的であり理想だということでしょう。この意図を理解しようともせずに、反対という文字だけを見て批判する人たちが多く呆れました

 

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